ウリボウたちの捕獲の件に思ったこと。

先日、農作物の多大な被害が発生したために、捕獲の要請がありました。現地調査に行き、調査した結果、親子ということで捕獲作業に入り、おやの猪の1頭と、子ども、いわゆるウリボウが5頭捕獲されました。地元の方からは全て殺してほしいという要請で、日浅さんは子どもまで殺すのはあわれに思いつつも、全て捕殺されました。

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猪を始めとして、野生動物の農業被害が顕著になるにつれ、加害者としての野生動物の姿が取りざたされるようになってきたように思います。そうした意味で、まだ子どものウリボウといえども、加害者として殺してほしいという要請は、地元のみならず色々なところで耳にします。現実に猪が何頭も田畑に出て、多くの被害に困っていることを見れば、猪を捕獲するのはかわいそうだからやめようなどとは考えづらいところです。

ただ、実際に殺す立場を思うと、子どもを殺すことをあわれに思うのは正直な気持ちだと思いました。私も、今まで都市部の人間で猪との関わりが薄かったということを置いても、今回の件は当たり前のことで、あわれに思う気持ちになっていないとはとてもいえません。
また、猪をただ加害者としてのみと見て、子どもまで全て殺すのを続ければ、その地域においての、将来世代と猪との関わりや、自然生態系の存続が薄れていってしまうことも考えられます。

 

日浅さんたちが指導する捕獲技術では、足跡などをみて捕獲する対象を選べるため、全て捕獲しようとすればできること、殺すとはどういうことかを、今回の一件を通して改めて学びました。

そのため、私自身が今後も、野生動物を捕獲し、殺して解体する技術を学んでいけば、そうした技術を持てばこその心構えが、おのずと求められることを感じました。

そこで、単に加害者やかわいそうな野生動物という見方でなく、技術をもって野生動物と関わるからこその責任をもとうと考えました。農業被害防止のためだけでなく、地域の将来世代や自然生態系の存続をも目指して、人間と野生動物が共に生きる仕組みをつくっていけるよう、心構えをもって今後も学んでいきたいです。

猪肉を料理しました。

先日、解体処理後の猪のくず肉を日浅さんからいただいたので、
家に持ち帰って圧力鍋で煮てみました。
割と適当でしたが、時期外れでも結構美味しくできたと思ったので、
作り方を写真つきで載せておきます。

食材

材料

猪くず肉約800g(すね等いろいろ)、たまねぎ小3つ、しょうが一かけ、ねぎ1本
醤油約150cc、酒約150cc、ごま油だいたい大さじ3、砂糖だいたい大さじ1.5

 

作り方

1肉の表面のテカテカした膜や筋(a)を取り(b)、たまねぎは皮をむく。しょうがは薄切り、ねぎは
4cm幅くらいで切り揃える。

2肉を湯通し(c)して水をきった後、圧力鍋に野菜とともに敷き詰め、調味料を入れる(d)。

3沸騰して15分煮たのち、10分蒸らす。その後蓋を開け(e)、食べる。

 

(a)例。すじが残っているところは固くて噛み切りづらかったです。
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(b)すじを下にして、包丁でこそげとりました。
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(c)沸騰したお湯に数秒つけて、表面が白くなったら取り出しました。
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(d)野菜と肉が混ざるように詰めました。調味料で材料が浸らなかったら水を入れます。
調味料入れ後

(e)圧力鍋の使い方を、よく読んでからやる必要がありますね。
煮た後

 

ササユリの里を守る会

6月19日に、形埜地区のササユリの里を守る会のイベントで、
猪鍋を提供してきました。

ササユリ

よい天気に恵まれ、形埜小学校の3年生の児童全員も
野外活動に取り組んでいました。ササユリが見事に
咲いていたそうです。

私は残念ながらお手伝いには行けません
でしたが、一度見てみたいと思いました。

猪の捕獲に立ち会って

毎年、生態系の安定や、農林業被害の軽減のために、多くの猪や鹿を捕獲し、
解体を行っている日浅さん。私もできることを手伝い、勉強させてもらっています。

もちろん鹿でもそうですが、猪の捕獲に立ち会わせてもらうたびに思うことは、
お互いに必死で生きようとしているということ。決して、檻の中に猪がいるからと
いっても人間は安全ではなく、ほんの一瞬の油断で、こちらの体に牙が突き刺さる
ということです。

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写真のように、本当に必死で、檻の中でおとなしく殺されることを待つ猪はいないです。
しかし、そんなことによって遠慮や恐怖にとらわれると本当にこちらが負けてしまう。
日浅さんを見ていると、そんな感情にとらわれることなく、猪との呼吸、間合いをとり、
猪を捕まえているように見えます。

体力や技術、道具ももちろん大事ですが、そうした精神力がなければ、どれだけよい
ものを持っていたとしても捕獲は難しいと感じます。こういうのがいわゆるセンスと
いうものなのでしょうか。ふと、以前日浅さんにそのことを聞いていたのを思い出しました。

日浅さんは笑いながら、回数をかけてなれることが大事だと言われました。なるほどと
思うとともに、猪と相対して一歩を踏み出せるところにすごさがあるとも思います。
それは、人間と野生動物が共に生きていく、もっとも具体的な形の一つなのでしょう。

 

かくして今日も1頭、猪が捕れました。地域にすむ多くのいのちの中の、大事な1頭です。

白い猪が捕獲されました。

今日私は、日浅さんが有害鳥獣捕獲でつかまえた猪たちを洗う手伝いをしていました。
3歳くらいのメス猪を洗うときに、日浅さんから、鋤柄、お前なにか気づかないか、と問われました。普通の猪に見えた私は、何でしょう?と言うと、これはアルビノじゃないかと思うぞとのこと。お前よくこの体を洗ってみろ、と言われて洗うと白色になりました。

日浅さんが撮った写真が下です。

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この写真だけだと、普通の猪の体色とどれくらい違うのかよく分からないので、最近とれた別の猪の写真を下につけてみます。

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カメラとその設定も一緒なので、多少の日光条件の違いなどもあるでしょうが、全然色の違うことがわかると思います。猪鹿をあわせて年間300頭程度解体処理するこの施設で色々と手伝うなか猪を見てきましたが、なかなか珍しいものをみたと思いました。

夜、内臓だしの作業を終了してから、山小屋で、日浅さんと雑談を交わしていると、山脈の先端部分で道路で隔離された部分、それから道路などで隔離された山などで、他の個体と交流がない地方にときどきこういう個体が発生する、アルビノ現象だと思うとのこと。近い将来そういった地方では、精神的肉体的知能的に虚弱体質化、出産頭数低下が進行し、新しい血が導入されない限り、猪は絶滅するでしょうという感想をいただきました。スタッフとして、非常に気になるお話でした。

 

岡崎市立常磐東小学校の皆さんと猪鍋。

今朝、日浅さんご夫婦のお手伝いで、常磐東小学校へ猪鍋を作りにいってきました。

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何の行事で作るのですかと先生に尋ねると、なんでも日頃お世話になっている方への感謝を表すという行事の振る舞いのためらしく、子供と大人あわせて100名程度の量を作りました。行事が終わって皆さんが外に出てきて、冬の青空の下、めいめいに嬉しそうに座って食べているのを見たら、なんだか私も嬉しく感じてきました。

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鍋の周りに子供も大人も集まって、日浅さんご夫婦もせっせとお椀によそったり猟踊会のお話をしたり。女性の先生も手伝ってくださいました。今朝はとても寒く、準備中はやや曇りだったのですが、食べるころには晴れてきてよかったです。天気が晴れれば、冬の寒さも鍋を美味しく食べる要素でしょう。

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皆さん、一杯だけでなく何度も並んでおかわりをしてくれました。子供は全体に小さいお椀でしたが、中には5杯も6杯もおかわりをしてくれる子や、もう少しだけでも食べたいからと一杯おかわりをして少しずつ食べ合う子達もいました。先生方がお昼の給食を食べられるか大丈夫かと言うくらい食べてくれました。

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また、先生方や保護者の方々も食べられました。行事を企画された先生の、皆さんに岡崎で獲れた美味しい猪肉を食べてもらいたいという思いを聞き、こういった振る舞いはとても大事なことのように思いました。こういった学校の行事に使われる様を見て、日浅さんが以前おっしゃられていた、地域の大切な資源として野生鳥獣を有効利用するのが大事だよというのは、こういうことなのだろうと感じました。

初めての出来事

先日、夕方5時に猪の捕獲連絡があったので、日浅さんと田渕さんは捕獲をしに出かけました。しかし、山小屋に帰ってきたときには何も持っていませんでした。

話を聞く所によると、お二人が現場に到着したのは6時で、山の中に設置された檻だったこともあり、もう辺り一面真っ暗だったそうです。相手は推定2歳の仔猪。ナイフを刺して猪が地に倒れ、ぴくりとも動かなくなったので檻の扉をあけると、動き出してぴゅっと逃げ出したとのこと。
そのまま夜の闇にまぎれて林の中に逃げ込んでしまい、どちらにいったのかもわからなくなってしまったので、仕方なく帰ってきたという話でした。

手応えはあったので10分もしないうちに死んでしまうだろう、明日の朝に猟犬を連れて捕まえにいくとお二人は言われました。やはり、捕獲しようと刺したならば最期までしっかりと捕えきらないと、狩人としては気が収まらないのでしょう。お二人とも寝覚めが悪かったそうです。

そんなわけで、翌朝、猟犬一頭、名ははっちゃんを連れ、田渕さん、日浅さんで再出動。最初から追跡に猟犬は使用せず、足跡と血痕だけで追っていったそうです。刺された檻のそばには大量に血は出ていたものの、歩いた方向がはっきりわかるような血はほとんど出ていない。よく観察するとそこから数m離れた斜面を下る方にわずかな血痕を発見したそうです。
そこから2〜3mおきに、日浅さんいわく鼻水程度垂れていただけという量の血のりと、かすかに残る足跡の向きを頼りに追ったとのこと。推定約400m山中を追跡し、はっちゃんに頼らずお二人だけで無事猪を捕獲、回収してきました。

はっちゃんも放さず、よくそれだけの情報で野生の猪を追えるものだと、お二人の観察力に感心するとともに、ほとんど致命傷であろう刺し傷を負いながらも、約400mも山中を逃げた猪の生命力の強さに改めて驚かされました。長年の捕獲経験があるお二人も、このようなことは初めてだったそうです。
朝に檻の見回りして捕獲情報が一時間でも早く入れば、その分余裕をもって捕獲作業ができるでしょう。明るいうちに捕獲できるほうが、人間の安全面のためのみならず、無用の苦しみを与えないという意味で、殺す野生動物のためにもなるのだなあと感じました。

猪皮と鹿皮を張った瀬戸焼の太鼓ができました。

瀬戸の内山さんが、瀬戸焼に猪と鹿の皮を張った太鼓を持ってきてくださいました。
皮は日浅さん達が剥いだものを使っており、鹿が高く、猪は低い音色でした。

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が鹿、右が猪です。ちょっと鹿のほうが色が白く、滑らかな感じがします。

胴はきれいな瀬戸焼で、鹿の方が大きく白い色をしています。どちらも赤い紐できれいに
編まれており、立派なものです。
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私も叩かせてもらい、こうしたものが作れる技術はすごいものだと思いました。私は太鼓は
作れませんが、皮をきちんと張るには傷一つなく丁寧に剥ぐ必要があるでしょう。捕獲解体を
学ぶ私としては、野生動物を大切な資源としてまるごと利用できるよう、一つ一つ練習して
いきたいです。

鹿肉のボロニアソーセージができました。

日浅さんから鹿肉のボロニアソーセージができたぞ、と言われたので見せてもらいました。きれいなピンク色をしており、プラスチックの成形シートに包まれ口をひもでしばって冷凍真空パックされていたので、日持ちしそうだと思いました。

何でも、こういった製品によくある他の家畜肉などを混ぜるようなことはせず、天然物の鹿肉100%にこだわり、8年間研究と試作を重ねてできたとのことでした。一本あたり200gで100本作ったそうです。とても美味しそうな出来でした。こうした立派なものができあがるまでの様々な苦労を想うと、頭が下がる思いです。

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個体数調整などで、ここだけでも年間約百頭もの鹿が殺されます。ふと、野生のいのちを大切にして自らのいのちにつなげていくためにも、普通の家庭でも気軽に利用できるような製品が必要だ、という趣旨の日浅さんの言葉を思い出しました。
そうした考えがこのボロニアソーセージとなって出来上がったのだと感じ、私の家族にも食べてもらいたいと考え、一本購入することにしました。日浅さんによるとほかにも製品があるとのことで、今から紹介してもらうのが楽しみです。

いただいたソーセージは単純に薄切りと厚切りにし、フライパンでさっと炙って何も味付けせずに食べました。じわりとあぶらがにじみ、適度な香辛料が肉の味を引き立てていて、家族一同、おいしいおいしいとすぐに食べきってしまいました。厚さは好みといったところで、薄切りだとさっぱりと、厚切りだとほとばしるあぶらを感じられました。
鹿肉は他の牛肉や豚肉などと比べても高タンパク低脂肪、鉄分も豊富で、脂肪酸やコレステロールも低いようです。体調を崩しがちな私や私の家族にちょうど良い食品だと感じました。すでに加熱処理がされているそうなので、軽く炙るだけで、実に手軽でした。チャーハンやサラダなど使い道は色々とありそうでした。

せっかくなら調理の写真も撮ればよかったと、すっかり食べてから思いつきました。また購入したときには撮って載せようと思います。

 

色川の方々と

おとといの七日に、3名の若者とおじいさんが和歌山から遊びに来られました。
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町から色川地域協議会の方々で、日浅さんと野生鳥獣と
の関わり方や、捕獲解体について等、多岐にわたるお話をしておられました。

いただいたお土産の塩で鹿のサイコロステーキなどをいただきました。熊野の味を感じました。
大変美味しかったです。
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また、色川ブランドをまとめた『ええわだ!色川』という冊子や、獣害対策プロジェクトツアーや
円満地公園オートキャンプ場のパンフレットもいただきました。色川に住まわれる方々の熱意や志を
感じられる取り組みで、私にとって大変勉強になりました。

最近感じたこととして、あまり捕獲作業に回数や真剣味などの集中度が薄い感じを受けて、日浅さんに
質問をしてみました。
そしたら、一月終わりから、猪も鹿も妊娠中であるということで、捕獲を手控えていると言われました。
狩人は基本的に、妊娠中子育て中はあまり、狩りは手控えるんだよという回答でした。狩人は、無益な
殺生は手控える、これが基本的な狩人の原則だそうです。
そういったことは意識していなかったので、なるほど、と気づかされました。

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